【機材紹介シリーズ】第3回 Diago LittleSmasher
今回紹介するのはDiagoというブランドのヘッドアンプです。
その名も超小型ギターヘッドアンプ
『Little Smasher』
このDiagoというメーカー、個人的に聞き覚えがなかったので少し調べてみると、
どうやら、ケーブルやペダルボードを作っているメーカーみたいですね。
イギリスのオーディオメーカーの輸入を行っている代理店でもあるそうで、
Electro Harmonics通称エレハモの子会社的な存在なのだとか。
(Diagoのオフィシャルウェブサイトを参考にする限り、
http://electroharmonix.co.jp/のドメイン名が確認できたので)
しかし、手のひらサイズのコンパクトさには本当に驚かされます!
これ、本当にアンプ????
出力は5Wと、ヘッドアンプとしては小さい出力ですが、プレキシマーシャル
のサウンドをシミュレートしたサウンドが特徴で、ゲインをマックスに設定
すれば、歪みが多めのマーシャルらしいクランチサウンドが得られます。
(残念ながら、これ単体ではディストーションサウンドは出せません)
実際に使用してみたところ、なるほどいい音です!
オールドタイプのロックやブルースを演奏するにはこれだけで十分
なんじゃないか?というのが私の感想ですね。
ただ、私はメタルギタリストなので、これ一台で済ませるというわけには
いきません(笑)そういうわけにはいかないのです!
ではどうするか?
ここでは、このDiagoのLittle Smasherを利用した、ガン歪みの爆音のデスラッシュ
のバンドでも充分ライブにも対応できる私なりのやり方を紹介したいと思います。
まず、私のペダルボードの中身を紹介しましょう。
ギター側から、
t.c.electronic POLYTUNE(チューナーですね)→DOD 308yjm pre amp
(王者イングヴェイ・マルムスティーンのシグネチャーペダル、ゲイン
ブーストとして仕様しています)→carl martin DCdrive(メイン歪みとして
使用しているクリーンブースト付きのオーバードライブです。
以前はハイゲインペダルを使用してましたが、クリーンサウンドを殆ど使わない
バンドなので、Little Smasher側で限界まで歪ませて、それにさらに歪みを
足すという使い方をしています。そのため、メイン歪みもディストーション
ではなく、オーバードライブで十分なのです。)
→ELECTROHARMONICS SMALL CLONE(エレハモの有名なコーラスですね。
カート・コバーン印の老舗コーラスです)→BOSS DIGITAL DELAY(ディレイと
言えば、私はコレです!)→t.c.electronic Hall Of Fame(tone printという現代的
ハイテクノロジーを採用したt.c.の名リバーブです。ディレイのflash backとセット
でいつか使ってみたいものです)
と、まぁこんな感じです。
Little Smasherを使う前はコーラス~リバーブまでの空間系をアンプのセンドリターン
に接続していたのですが、Little Smasherにはセンドリターンがありませんからね、、
いろいろ並べてるようにも見えるかも知れませんが、実に極めてシンプルイズベスト
な内容です。なんたって、歪みと空間系のみ、ですからね。
では、内訳をご説明致しましょう。
まず、little smasherはマーシャルなどのスタジオに常設しているアンプの
リターンに接続します。
よく、マルチエフェクターやアンプシミュレーターをアンプのリターンに
繋いで、アンプのパワーアンプ部のみを利用して音を出すやり方で使用して
いる、というのを聞きますが、あれと同じです。
パワーアンプで音量をブーストさせてやるわけですね。
私も試してみましたが、びっくりするくらいの爆音がでます(笑)
little smasherのマスターボリュームを調整して、
ちょうどいいくらいに音量が調節できたら、次はゲインとトーンを
調節して基本になる音を作っていきます。
Little Smasherでゲインをマックスにしてみると、
ペダルを全部オフにした状態でも既にこの時点でハードめのクランチサウンド
になっています。とてもマーシャル臭いサウンドです(笑)
[動画1]
しかし、オーバードライブペダルを使って今風のハイゲインサウンドを
作ってやることが今回の目的ですから、いくらクランチトーンと言っても
ゲインマックスはやりすぎです。
この時点でちょっとオーバードライブ気味の音にはなってますから、、
少しゲインの量を減らしましょう。
[動画2]
こんな感じでいかがでしょうか?
次にメイン歪みの前に繋いでいるDODのイングヴェイブースターで、サブ歪みを
作ります。オールドマーシャル臭いクランチにイングヴェイサウンドの代名詞
ともいえるDODのブースターですから、HS3搭載のストラトを持てば気分は王者
です(笑)あ、でも今回のセッティングでは王者にはならないでくださいね。
そこまで鬼歪みにしてしまうと、メインの歪みでグッシャグシャになってしまいます。
王者じゃなくて、グッシャ愚者。、、、、全然面白くねぇ、、、
おほん、気を取り直して。
DODでは、ゲインを11時くらいに設定してやるのがちょうどいいかも知れません。
これでオールドスタイルのハードロックでは十分通用するちょい歪みディストーション
サウンドが完成しました。これにメイン歪みを乗せてハイゲインデスラッシュサウンド
を作り上げるわけです。もうちょいです!
[動画3]
次に来るのがお待ちかね、メイン歪みのDCdriveさんです。
以前は、schecterのDragon Driverという地獄のメカニカルトレーニングの小林信一さん
のシグネチャーペダルをメインにしていたのですが、歪みが強すぎるのと、クリーン
ブーストが別に必要になったので、DCdriveに乗り換えました。
Dragon Driverにもブーストスイッチは一応ついてますが、こちらはどちらかと
いうと、クリーンブーストではなく、ミッドブーストで、音圧がちょっと前に出る
だけのように感じます。ブースト量を操作するツマミもついてないので、あと、
あくまでもミッドブーストなので原音と比べるとやはりサウンドが変わってしまい
ます。純粋なクリーンブーストとして使うには少し違うかな、と。
いや、もちろんこれはこれで使い勝手はありますし、
私なりの使い方は開発しております。
ただ、今回の用途を考えると少し違うな、という感じです。
DCdriveのセッティングですが、ゲインはマックスにはしないで、12時よりちょっと
多めに歪ますくらいでいいでしょう。ボトムの音が欲しいので、ローは半分くらい、
そしてトレブルは1時くらいに設定します。
どうしても、多弦ギターやローチューニングだと、歪ませると音がこもってしまいがち
ですので、自分でも若干トレブリーかな??と思うくらいに高音を上げる、もしくは
ローを削るセッティングがちょうどいいでしょう。
基本の音はこれで完成です。
あとは必要に応じて各パラメーターを微調整するだけです。
(まぁ、、この微調整が実は一番苦戦を強いられたりもするのですが、、)
どうです?
ガン歪みのデスラッシュサウンドになったでしょう??
[動画4]
少しデスラッシュ鬼刻みリフを弾いてみましょうか(笑)
[動画5]
で、これにセクションに応じて各空間系を足してやると、
[動画6]
こんな感じになります。
空間系に関しては、現在もサウンドを模索中なのですが、
現在はこんな感じになっています。
・コーラス=あまり深くはかけず、少しだけキラッと(曖昧な表現ですね、、)
する感じにかける。
・ディレイ=ディレイタイムを短めに、リバーブっぽい感じに
・リバーブ=pre-delayはshortで、あまり深くかけすぎず、しかしリバーブ感の
ある感じで!(わかりずらいですね、、)
リバーブに関しては、私はt.c.electronicのhall of fameを使用しているのですが、
tone printという機能を利用して、ガスリー・ゴーヴァンのサウンドをダウンロード
して使用しています。
しかし、全部いっぺんにかけると、かなりカオスな音になってしまいますね、、
もう少し研究の余地がありそうです、、、
めざすは、鬼歪みデスラッシュサウンドとシャレオツ歪みフュージョンサウンドの
ハイブリッドですから(笑)
メインの歪みをデスラッシュ用とシャレオツフュージョン用に分けるのも
いいかも知れませんね。さらに研究が必要ですが、、
以上、diagoのlittle smasherを使った大音量のライブサウンドにも通用する
激歪みデスラッシュサウンドに関する研究・実践記事でした。
ご拝読ありがとうございました。