メガンテのメタル三昧

私メガンテがメタルについて語ります。新譜紹介やライブレポートの他、blackmetalとdjentを中心にオススメ盤の紹介なども行います

ボカロソフトMEGUPOID の魅力に迫る

今回は株式会社インターネットから発売されているボーカロイドプラグイン
「MEGUPOID-メグっポイド -」について紹介させていただきたいと思います。

「GUMI」の愛称で知られているインターネット社製の人気ボーカロイドソフト,
MEGUPPO IDはシンガー/声優である中島愛さんの声をサンプリングしたボカロソフト/プラグイン で、
元々YAHAMAのボーカロイドエディターである「VOCALOID editor3」専用ソフトとし
て発売されたものですが、2015年の11月にVOCALOID editorの最新版であるVOCALOID ed
itor4にも対応するバージョンの販売が開始され、さらに多くの表現力での調教が可能 となっております。

私がボカロソフトとして、何故このMEGUPPOIDを選んだか、
というとズバリそれは表現 力に答えがあるといっても過言ではないでしょう。
次の項で詳しく述べますが、このMEGUPPOIDは4種類のボイスライブラリがあり、それぞれが特徴的な表現力を持っています。
ですので、楽曲のタイプに合わせて、または同じ楽曲内でもセクションに合わせてライブラリを変える、または組み合わせることで、
より幅広い感情表現が可能になってくるのです。

■5 種類の声を持つボーカロイド音源MEGUPOID

VOCALOID3が発売されて以降、複数のタイプの音声ライブラリを持つボカロソフトは 幾つか発売されていますが、
MEGUPPOIDもそのうちの一つです。
2016年時点で最新 のVOCALOIDエディターであるVOCALOID4に対応するMEGUPPOID V4の音声ライブ ラリは全部で5種類あります。
それぞれの特徴を簡単に紹介すると、

中島愛さんのナチュラルな音声をベースに制作されたNATIVE:

こちらは数ある MEGUPPOIDの音声ライブラリの中で一番基本的な音声を得られるものとなっておりますが、
その特徴は何といっても、中島愛さんの普段の歌声で聴けるような中音域が豊か で幅広い表現力を持った声でしょう。
総合的なジャンルで使用できるライブラリですの で、オールジャンルな楽曲に対応させたい、という人にオススメです。


②少し野太い声で”大人の魅力”を前面にフィーチャーしたADULT:

まさに「アダルト」な魅力が詰まったライブラリがこちらです。
濃厚な雰囲気のある楽曲などにこちら のライブラリを使用すると雰囲気が出るかもしれませんよ。

 

③迫力重視のPOWER:

こちらはロック系のパワフルな感じの声をフィーチャーしたライブラリです。
ロック・メタル系の楽曲を制作することが多い私は、迷わずにこちらのライブラリを選びました。
まさにパワフルそのものな感じの声質で、こちらは高音域が豊 かな印象を受けました。
基本的にはガツンとくるようなトレブリーでパワフルな声質ですが、調教の仕方によっては濃厚な感じも優しい感じも出すこともできるので、
ロック 系を中心にいろんな表情を出したいと思う人は、まずはこのPOWERを手に入れるのが
得策なのでは?と私は思います。


④所謂「萌えボイス」のSWEET:

公式サイトによると、「子供っぽい甘い声」という言 葉で説明されていますが、
私の思うに、このライブラリは所謂「電波ソング」や「萌え
ソング」の歌唱スタイルに一番近い声質のライブラリなのではないでしょうか?
最近のアニメのOPテーマによくあるような楽曲に少しかわいい系のボーカルスタイルを
フィーチャーさせようと思えば、こちらのライブラリが最適でしょう。


⑤優しく囁くようなWISPER:

バラード系の楽曲のイメージにぴったりの、ソフトな感じ に囁く優しい歌声が特徴のライブラリです。
基本的にはソフトな声質で優しい雰囲気を 持ったライブラリですが、楽曲の表情をつけるために、
先ほど紹介したパワフルな声質が特徴のPOWERと組み合わせて使用するというのも一つの方法です。


以上がVOCALOID4に対応したMEGUPPOID V4の5つのサウンドライブラリです。
これらのライブラリには、VOCALOID4用に新たにサンプリングされた音声の他に前作
のVOCALOID3用の音声をリファインした音源もそれぞれ同梱されており、
5つのライ ブラリを全てコンプリートすれば、全部で10種類の音声を楽しむことができる仕様になっています。
各ライブラリに同梱されているVOCALOID3の音声をリファインした
verは、前作に比べて言葉のつながりをより滑らかに表現できるようになっており、
一層「本気で歌わせる」ことができる仕様になっております。


ちなみにただいま紹介させて頂きました5つのライブラリですが、これらを単体で購入
すると各12800円での販売になっておりますが、これら5つのライブラリが全て入った
MEGUPPOID COMPLETEというものもあります。いろんなタイプの楽曲で様々な歌声
を使いたい!または、後述する「クロスシンセシス」機能でいろんな声をミックスして
オリジナルライブラリを作りたい!という人はこちらを購入することをオススメしま
す!気になる価格ですが、こちらは5つのライブラリを全てコンプリートして28000円
(パッケージ版),22400円(ダウンロード版)での販売となっており、かなりお得な
価格ですよ。


先ほど紹介した各ライブラリのサンプル、および後述するVOCALOID4での新機能のサ
ンプルはこちらで試聴することができますので、是非とも参考にしてみてはいかがで
しょうか? http://www.ssw.co.jp/products/vocaloid4/megpoid/index.html#special2

■VOCALOID4の新機能について

前作VOCALOID3から追加された機能として、「グロウル」と「クロスシンセシス」と
いうものがあるので、こちらを少し紹介させて頂きたいと思います。
元々、調教次第では、数あるボカロソフトの中でも一番人間っぽく歌わせる事ができる
(というあくまでも私個人の評価です)MEGUPPOIDですが、この機能を使いこなせば、
MEGUPPOIDをさらに表現力豊かに歌わせることが可能になります。

まず、「グロウル」ですが、この単語を聞いてだいたいイメージがつかめた人もいらっ
しゃるかも知れませんが、今までボーカロイドで表現することが難しいとされていた所
謂「シャウト系」の歌い方を表現する機能です。私も購入前は勘違いしていたのですが、
なんか「グロウル」というと、デスメタルメタルコア、最近のDjentなどで使用され
るブルータルな感じの唸り系の低音デスボイスを想像してしまいますよね。

この機能では、「グロウル」とは言っても別に低音デスボイス風のエフェクトをかける
機能ではなく、「グロウル」を連想させるようなディストーションボイスを表現する、
というものです。もしかしたら、へヴィメタルファンの皆様は「なーんだ」とお思いし
ませんが、実はこの機能、侮ってはいけません!

少し歪んだような声を表現できるので、調教次第では演歌で言うところの「こぶし」が
きいた感じの表現や、エフェクト処理の仕方によってはハードロック/へヴィメタル
歌唱でお馴染みのシャウト系の歌唱に近い感じを表現することも可能です。

また、もう一つの新機能であります「クロスシンセシス」ですが、こちらは簡単に説明
すると、元になるライブラリの上に別のライブラリをミックスすることで、オリジナル
のライブラリが作成できる、という機能です。例えば、「Power」のパワフルな感じの
声を母体に「Sweet」のどこかロリっぽい感じの声をミックスさせ、力強くもポップな
感じの声を作成する、といった感じです。ちなみにこれらの機能はMEGUPPOID V4か
ら換装されている機能ですので、VOCALOID EDITOR4を起動していても、
VOCALOID3のライブラリを使用している場合はこの機能を使うことはできません。

■実際の使用感について


①ボカロ特有の表現法
(「しゃくり」「ビブラート」など。
言葉のつなぎ目の滑らかさとぎこちなさ。)


②「MEGUPPOID Power」のパワー感について


これらテーマを中心に、別記事にてレビューを執筆予定です。
現在はMEGUPPOID V3しか所持していないために、V4との比較ができないため、
入手後に改めて別記事で使用感及び比較に関する記事を公開させて頂きます。

 

 


■最後に

今回はインターネット社から発売されているボーカロイドソフトMEGUPPOIDを紹介さ
せて頂きました。同じキャラクターで複数のボイスライブラリが発売されているボカロ
ソフトはMEGUPPOIDの他にも多数ありますが、そのスタイルを最初に確立したのはこ
のMEGUPPOIDなのではないかと私は思います。

最新のVOCALOID EDITORであるVOCALOID EDITOR4に対応するMEGUPPOID V4で
は前作に比べて様々な機能や表現力が追加され、ボーカロイドの可能性をさらに広げて
くれるものだという事がわかりました。

古くは「メグメグファイヤー☆エンドレスナイト」などの楽曲で有名なGUMIですが、
今後、これらVOCALOID4での機能を駆使して人間の歌唱と遜色のない表現力を持った
楽曲を披露してくれるボカロPの出現を待ち望むばかりですね。(かくいう私もボカロP
の端くれなので、彼らに負けず劣らず研鑽を重ねるばかりですね)

以上、ボーカロイドソフトMEGUPPOID通称GUMIのレヴュー記事でした。
皆さま、ご拝読ありがとうございました。
それでは今回はこれにて失礼いたします。